私は小澤征爾さんの事はクラシック音楽にそれほど興味のない一般的な人と同じ位の知識しかありません。ですが小澤征爾さんの娘の小澤征良さんの書くエッセイを通して小澤征爾さんがどれほど子煩悩な人で、そしてバランス感覚の持ち主だったのかを知りました。
それは、小澤征爾さんがボストン交響楽団の監督をされていた時に家族で暮らしていたタングルウッドでの生活を綴ったエッセイ「終わらない夏」に書いてあります。
ニューヨークから車で3時間くらいの田舎町タングルウッドでの小澤さん一家の暮らしは本のタイトルがピッタリのキラキラした日常の生活ぶりが征良さんの瑞々しい文章で書かれています。これからエッセイを読まれる方の為にネタバレしない程度にちょっとだけ私が特に好きな部分を紹介するのは、家族みんなで映画の「スターウォーズ」を小澤征爾さんの運転する車で出かけるくだりです。本当に楽しくて幸福感満載の気持ちにさせてくれました。
偉大な指揮者が亡くなったのは本当に残念な事だと思いますが、一人の父親を亡くされた征良さんと家族の方の悲しみを思うと胸が苦しくなります。
小澤征爾さんのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
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