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阪神淡路大震災から30年


30年前の私はアパレルのデザイナーで、その年の3月に行う夏の展示会の準備をしていた時期でした。

当日の朝に震災直後のテレビに映る悲惨な映像はあまりにも衝撃的でしたが、どこか頭の中で他人事で、映像と自分、映像と関東、映像と自分の環境がまったくリンクしない出来事だったのが正直な思いでした。

つまり自分事としては、まったく思えなかったのです。

そして3月になり展示会になりました、確か飯倉の森ビルのラフォーレが展示会場だったと思います。

震災直後は近寄れないので3月に入り、会社が組織した神戸のお店の震災状況を現地で直に見て来るチームが、なぜか展示会場に視察の報告に来ました。

おそらく会社幹部が展示会場にいたのと関西方面の状況を知りたいバイヤーやお店が展示会場にいたからだと思います。

そのチームの報告(特に神戸大丸と神戸サンダ、他)はテレビの画像よりはるかにリアルで、展示会に来れない神戸や周辺関西の店舗の状況を詳細に伝えられました。

つまり、テレビの映像は確かに悲惨なのですが実際に観てきた人の話はそれよりも人の心に響くのだと、その時に思いました。

そして当時の店舗スタッフが無事で、今は大変だけど早く仕事に復帰したいとのメッセージを聞くと初めて震災を実感したのでした。今のようにスマホの写真やメール、ラインも無い時代でした・・・。

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